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最低でも一日の安置が必要!必ず通るご遺体の安置を徹底解説

息を引き取られてから納棺するまでの間に、決めた場所へご遺体を保管しておくことを安置と言います。
遺体の安置にあたり、決断しなければならないことが次から次へと押し寄せてきます。

納棺

法律により、人は亡くなってから24時間が経過するまで火葬してはいけないという規定が定められています。

深い悲しみの中、大切な決断を早急に迫られることは精神的な負担になります。この機会に是非知識を蓄え、いざという時の負担を少しでも軽減できるようにしていきましょう。

    目 次
  1. ご遺体の安置について
  2. 安置場所や費用面の問題
  3. 安置する前に知っておきたい注意点

ご遺体の安置について

安置を行う理由

ご遺体の安置を行う背景には重要な理由が込められています。安置の必要性について理解を深めたうえで安置場所の決め方や適切な期間を把握しておくと安心でしょう。

息を引き取られてから納棺するまでの間、自宅や葬儀社などといった場所でご遺体を一時的に保管する事が安置の定義です。場所決めや葬儀日程を調整したりといった工程の前段階で実行する必要があります。

安置を行う理由には、日本の法律によって、亡くなった方を火葬するまでを最低条件として亡くなってから24時間を要することが定めらている背景があります。そのため、死亡直後の火葬は選択ができず、故人や遺族の希望であっても法律で決まっている為死亡後一日間の安置が絶対的な必要条件であるという点を理解しておきましょう。

安置を行うにあたって

安置場所については安置にかかる費用や希望もあわせ、適切な選択肢を見極めることが大切となってきます。安置場所を決める際には葬儀会社に相談しながら希望の形式を反映しますが、その際に周りの遺族の意見も含め決断できると良いでしょう。

信仰している宗教宗派がある方は、宗教宗派によっては安置できる場所が決まっている場合があるので、不適切とされる場所がないか事前に確認しておきましょう。

安置する期間については先にもお伝えした通り火葬までに要する期間が24時間ありますですので、多くの場合は二~三日間程度の期間は安置する傾向にあります。法律の遵守は重要ですが、いつまでに火葬しなければならないといった点は明確に決められている訳ではありません。そのため遺族のご都合や火葬場の都合によっては、三日以上の期間を必要とする場合もあります。実行が遅れる可能性も考慮しつつ、打ち合わせを重ねる過程も大切になります。

安置場所や費用面の問題

具体的な安置場所について

安置場所の決め方は宗教宗派によって安置できない場所がある点も事前に確認した上で、希望を踏まえながら葬儀社に相談し総合的に検討することが大切です。具体的な安置場所は以下の三ヶ所から選ぶことになります。

●具体的な安置場所
・斎場や葬儀社の安置室
・ご自宅
・民間の遺体保管所

安置にかかる費用

ご遺体の安置には適切な状態で安置を行う為にさまざまな費用が発生します。
具体的には、亡くなった場所や一時的な安置所から搬送する費用である遺体搬送費用・斎場や遺体保管所などを利用するための費用である安置施設利用料・ドライアイスなどのご遺体の状態を保つための費用である遺体保存にかかる費用・ご遺体の状態を確認しながら安置するための費用である付き添い費用です。

それでは安置場所別の具体的な費用の相場についてお伝えしていきます。依頼先やエリアによっても費用は大幅に変わるため、以下の目安として参考にしてみてください。

●斎場・葬儀社の専用安置室にかかる費用
・遺体搬送費用:2万円程度(10kmの搬送につき)
・安置施設利用料:5,000円~3万円程度
・遺体保存費用:5,000円~3万円程度
・付き添い費用:5万円前後程度

葬儀社や斎場によっては諸費用がプランとは別途に掛かるケースもあります。依頼する場合には詳しい内訳を確認しておくと安心です。

●自宅安置にかかる費用
遺体搬送費用:2万円程度(10kmの搬送につき)
安置施設利用料:なし
遺体保存費用:概ね5,000円~3万円程度
付き添い費用:なし

ご自宅で安置する場合の費用では施設利用時にかかる費用・付き添い費用が抑えられます。

●民間の遺体保管所にかかる費用
遺体搬送費用:2万円程度(10kmの搬送につき)
安置施設利用料:1万円前後程度
遺体保存費用:7,000円前後程度
付き添い費用:5,000円~3万円程度

民間の遺体保管所は比較的低価格な傾向にありますが、依頼先によっては対応が大きく異なるため信頼性も重視した上で選ぶことが大切です。

安置する前に知っておきたい注意点

安置方法によって異なる注意点

安置する際の注意点については安置方法によって異なります。

まずは斎場や葬儀社の安置室利用時の注意点ですが、依頼先によっては安置室へ安置をした後は通夜・葬儀の当日まで対面できない場合もあります。反対に付き添いができるように宿泊施設を備えている施設もありますが、希望者全員が付き添いをできない場合もありプランとは別途に費用もかかる場合もありますので事前の確認を忘れないようにしましょう。

続いて、自宅安置時の注意点ですが、大きな問題点としてご自身でしっかり管理できるのかという点です。自宅でご遺体を安置する場合はドライアイスを使用して保冷する事になりますが、きちんと保冷が出来ていないと腐敗が進んでしまいます。また、十分なスペースがあるかどうかという点も注意が必要です。高層階でエレベーター等を使用しなければいけない場合などには棺が入る大きさかを確認しておき、共用部分が狭い場合にも身動きがとれる十分な広さがあるかを事前に確認しておきましょう。

最後に民間の保管所利用時の注意点ですが、遺体保管所はご遺体を一時的に安置しておく場所として作られているという前提ですので冷蔵設備が整っていない施設も多くあります。ドライアイスのみでの保冷の場合は3日程度が目安である為、これを超えるとご遺体の腐敗や損傷が進んでしまいます。あくまでも一時的な保管に適していることを覚えておく必要があります。

宗教別の安置方法

安置方法については宗教宗派によって異なる場合がありますので注意が必要です。ここでは日本における三大宗教である仏教・神道・キリスト教の安置方法を簡潔にですが紹介します。

仏教における安置方法については、薄めの敷布団に新品のシーツをつけてからご遺体を寝かせ上から薄い掛け布団を被せます。掛け布団を被せる際には上下を逆にするのが基本です。実際の枕は必要ありませんが、北枕か西枕でご遺体を寝かせます。白い布をご遺体の顔に掛け、手を胸元に持っていきます。手を合掌の形にし数珠を持たせます。また、枕元には枕飾りを置くのが仏式の作法で、白木の小さな台を用意し、ろうそくや香炉・花・鈴・一善飯・団子・水をお供えします。線香やろうそくの火は消さないよう配慮します。魔除けを目的として守り刀を布団の上に添える場合もあります。これらは一般的な仏式葬儀に向けた安置方法ですから、宗派や居住地域によっても違いがありますので事前に確認をするようにして下さい。
安置場所については、ご自宅・斎場や葬儀場はもちろん、菩提寺の許可があれば寺院での安置も可能です。

神道における安置方法については、仏教式と多くの共通点がありますが、大きな相違点として神道では東枕か西枕にします。また、胸元で合掌させる際に数珠を使わないのも仏式との大きな違いです。榊やろうそく二本・お神酒・水・塩・洗米を白木の小台にお供えして枕飾りにします。
安置場所は原則として神社での安置はできません。

キリスト教における安置方法については、神父または牧師の祈りの後に安置に入るのが通常です。決まりはありませんが一般的には北枕に向け、枕飾りに当てはまる習慣はないものの机に白い布を被せて聖書や十字架・燭台・生花を置くケースもあります。
安置場所については神父や牧師の許可により教会に安置できる場合があります。

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