火葬式を選ぶ場合のメリットとデメリットをご紹介
コロナ禍の近年、火葬式(直送)を利用される方が多くなってる葬儀形式ですが、その内容としては、火葬式(直送)は通夜式や告別式などの儀式を省き、ごく親しい方数名で火葬のみを行う葬儀のことを指します。
火葬式(直送)はメリットもありますが、事前に内容を知った上で検討をしておかないと、後にトラブルになるデメリットもいくつかあるので注意が必要です。
今回の記事では、火葬式(直葬)について詳しくご紹介致します。
火葬式(直送)の内容や意味について
火葬式(直送)※以下火葬式とします※とは、一日目に通夜式、二日目に告別式と火葬を参列者を招いて行う一般的な葬儀と異なります。
亡くなった後、ご遺体を安置してから出棺、火葬場へ移動して火葬を行う、最もシンプルで小さな葬儀形式です。
法律によってご遺体は死後24時間以内は火葬をしてはいけないと決められている為、火葬式でも安置は必要です。
従来ですと亡くなったらお葬式をして故人を見送るという一連の儀式が一般的でしたが、葬儀はこうしなければいけないといった明確な決まりがない分、近年では葬儀に対する考え方や価値観も多様化してきていますので、葬儀自体も多様化してきているのです。
ご臨終から火葬式の手配や終了までの一連の流れ
火葬式の流れ
□臨終・お迎え(搬送):病院から死亡診断書を発行してもらったら葬儀会社に連絡をします。葬儀会社の手配により寝台車が安置場所までご遺体を搬送します。
□ご遺体の安置:法律により亡くなってから24時間は火葬ができません。安置場所となるご自宅または葬儀会社や火葬場の霊安室など専用の安置施設にご遺体を安置します。
□葬儀会社との打ち合わせ:葬儀社スタッフと火葬場や僧侶などの手配等の打ち合わせを行います。葬儀会社は、役所に死亡届(死体検案書)を提出し、火葬許可書の申請など火葬に必要となる手続きを代行します。
□納棺:故人の旅立ちの身支度を整え、棺へ納めます。納棺の際にはお別れ花を献花し、故人の好きだったものなども一緒に納めることができます。
□お別れ:火葬場に到着したら火葬許可書を提出し、炉前にて故人との最後のお別れを行います。
□出棺、火葬:最後のお別れの後、お棺のふたをしめ火葬が始まります。火葬炉によりますが火葬は概ね一時間程度で終わるまで控室で待機します。
□拾骨、散会:火葬後に、係員の指示に従って遺骨を骨壷に納めます。火葬場では骨箱のほかにお墓に遺骨を埋葬するために必要な「埋葬許可証」が渡されますので確認して受取ります。一連の手続きを済ませて散会となります
一般的な葬儀の流れとの大きな違いは、火葬式には納棺の後に葬儀のメインとも言える通夜式や告別式がないということです。
また火葬や収骨後に集まって食事をとる必要もなく、時間・値段ともに大幅に簡略化しているといえます。
火葬式(直送)のメリット、デメリット
火葬式を選択した場合に支障をきたしがちなのが「周囲の理解」です。
従来の葬儀形式は通夜式や告別式を執り行うのが一般的であり、未だお葬式というとそういった従来のイメージを持っている方がとても多いです。
そういった考えを持っている方にとっては、シンプルな火葬式という選択はなかなか理解されにくいという側面があります。
しかし、火葬式だからといって故人様と十分なお別れができないという訳ではありません。
火葬式の利点と欠点を下記にまとめましたので参考にしてください。
火葬式のメリット
メリットは参列者への対応が不要な点とコロナ禍中でも安心して葬儀を営む事が出来る点です。
火葬式は一般的にご家族や身近な方のみ少人数で行うため、大勢の参列者への挨拶や受付係の手配などが必要ありません。
その為、香典を頂いた方への香典返しや手伝っていただいた方への挨拶回りなど、葬儀後の対応も最小限で済みます。
また、費用を抑えられる点も挙げられます。
火葬式が選ばれる一番の利点であるのが費用面の問題です。
一般的な葬儀で行われる通夜式や告別式を行わない為、他の葬儀形式と比較すると経済的な負担を抑えることができます。
火葬式のデメリット
参列を希望される方への配慮が必要となります。
火葬式は、一般的にご家族や身近な方のみ少人数で行うため、参列できなかったことを悔やまれる方がいる可能性が高くなります。
葬儀後に弔問の機会を設けるなどの対応を検討する必要があります。
周囲の理解を得る必要もあります。先にもお伝えした通り、火葬式は多くの方がイメージされる一般的な葬儀とは異なります。
そのため、後々のトラブルを防ぐ為にも周囲の方に対して火葬式を行う旨をしっかりと伝え、理解を得ておく必要があります。
納骨できない可能性があります。一般的に、お付き合いのある菩提寺がある場合はその寺の考えのもとに葬儀を行い、火葬後は菩提寺へ納骨することになります。
火葬式を行うことを事前に伝え理解を得ておかないと、宗教的儀式を省いた葬儀を執り行ったことにより関係を損なう可能性や場合によっては菩提寺への納骨を断られる場合もありますので、事前によく相談しておく必要があります。
また、上記以外にも通夜や告別式を行わないためにどうしてもお別れの時間が短くなってしまい、十分なお別れの時間がなかった・見送った実感がないといった感情を抱くこともあり、後々後悔するケースもあります。
火葬のみの火葬式を行う場合は、どのような葬儀にしたいのかを具体的に考え、火葬式でのお別れや供養がご自身やご家族にとって十分だと納得できてから決定する必要があります。
これに加え死後24時間以上経過しないと火葬が行えないと法律上定められています。
この為ご遺体を最低でも一日以上は安置する必要があり、火葬式の場合は火葬場の空き状況によって数日待つ場合もあり、その間ご遺体を保管する場所を事前に考えておく必要があります。